新しい DirectX 12

アンドリュー・カニンガム - 2023 年 6 月 5 日午後 4 時 19 分 UTC

Apple は、Mac 上でゲームを実行できるようにするという点で、昨年わずかな進歩を遂げました。『バイオハザード ヴィレッジ』や最近の『ノーマンズ スカイ』移植などのタイトルは、厳密には Mac をゲームの目的地にするわけではありませんが、より大きな進歩を遂げています。 Mac ユーザーが通常慣れているリリースとは異なります。

ただし、大多数の PC ゲーム タイトルを実行するためには、Microsoft の DirectX 12 API を Apple 独自の Metal API と互換性のあるものに変換する Steam Deck 風のソフトウェア レイヤーが最も有望なソリューションになります。 この種の翻訳の予備サポートが、CodeWeavers の CrossOver ソフトウェアにこの夏提供される予定であると、同社は先週後半のブログ投稿で発表しました。

CrossOver は、完全に仮想化された (またはエミュレートされた) Windows インストールを必要とせずに、macOS および Linux 上で Windows アプリやゲームを実行できることを約束するソフトウェア パッケージです。 その開発者は、2021 年後半に DirectX 12 のサポートに取り組んでいることを発表し、Apple M2 チップ上で動作する Diablo II Resurrected のサンプル スクリーンショットが公開されました。 この初期の DirectX12 サポートは、「今夏の後半」に CrossOver バージョン 23 とともに出荷される予定です。

この発表は有望であると同時に警告も含まれている。 この 1 つのゲームを実行するには、上流のソフトウェア プロジェクトで複数のゲーム固有のバグを修正する必要がありました。 少なくとも最初は、ゲームごとにサポートを追加する必要があります。

「私たちのチームの調査では、macOS 上で DirectX 12 サポートのロックを解除する単一の魔法のキーは存在しないという結論に達しました」と CodeWeavers プロジェクト マネージャーのメレディス ジョンソン氏はブログ投稿で書いています。 「Diablo II Resurrected だけを実行するには、MoltenVK と SPIRV-Cross に関連する多数のバグを修正する必要がありました。これは他の DirectX 12 ゲームにも当てはまると予想しています。タイトルごとにサポートを追加する必要があります。そして各ゲームには複数のバグが含まれる可能性があります。」

言い換えれば、Steam Deck のようなレベルの Windows ゲームとの互換性はまだ期待しないでください。 『Diablo II Resurrected』にもまだゲームプレイのバグが残っていますが、「それでも動作しているという事実は大きな勝利です」。

同じ基本的な目標と機能を持つ競合する低レベル API が急増し、古い API がネイティブ実装の維持と改善に時間を費やすのが合理的になる時点を過ぎて老朽化しているため、API 変換レイヤーは近年ますます目立つようになり、重要になってきています。 Valve の Proton 互換レイヤーは、実際には、DirectX 9、10、11、12 の API 呼び出しを Vulkan の API 呼び出しに変換するさまざまなテクノロジーの大きなバンドルです。 Intel は、Microsoft が作成した DirectX 9 から 12 への変換を使用して、Arc グラフィック カード上の古いゲームのパフォーマンスを向上させています。 MoltenVK Vulkan-to-Metal 変換レイヤーは、macOS で作業する開発者向けの Google の Android エミュレータや、Dolphin GameCube および Wii エミュレータなど、多くの著名なソフトウェア プロジェクトでも使用されています。